供給側がそれでは……

ポニョのチケットを買ったときに「TOHOシネマズマガジン10月号」という薄い月刊誌をもらったのだが,映画「容疑者Xの献身」のページ(16ページ)の文章が気になった。

「HERO」や「西遊記」など,TVドラマ発の映画はヒットしているが,「容疑者〜」にはほかにもヒットの要因が隠されているのだ!
それは文学賞受賞作品の映画化であること。本作の原作は東野圭吾直木賞受賞作。つまり本作は,ヒットの要因をダブルで持ち合わせた作品なのだ。

小説や漫画のTVドラマ化・映画化作品が多い昨今ではあるが,供給する側にそういうことを書かれるとげんなりする。まるで「映画業界は単体じゃ無理です」といわんばかりではないか。たいした思い入れもなく書いた文章なのだろうけど,それにしたってもう少しプライドはないのか。私は映画に詳しくはないが,だからこそ良質なオリジナル脚本の映画が見たいのである。