今やっていること
勉強の話はたいへん個人的なので,たぶんここの読者の大半がスルーだと思う。それでも別にいいけど,最近何やっているのか書いてみてもいいかと思ったので,ごく簡単に書きます。
一言でいうと,活用形のアクセントを重視しつつ,それを含む付属語のアクセントという感じなのですが。
東京では動詞や形容詞のアクセントは基本的に次の2種類しかない:
(1) ススム= モド]ル *1 ; アカイ= シロ]イ
高い部分に線を引いています( ] がアクセント核( = は無核)ですが,まあ無視して構いません)。全く下がらないか,後ろから2つめで下がるか。どの単語もこのどちらかに入る。単語の長さが変わっても同じ。
ところが動詞や形容詞は活用する。動詞に話を限って書くと……
(2) ススンダ= モド]ッタ
▲なんだ同じか,と思いきや
(3) ススマナイ= モドラ]ナイ
▲あー変わっちゃう。(強調部分)
(4) ススマナ]カッタ モドラ]ナカッタ
▲さらに変わってる。
(5) ススミマ]シタ モドリマ]シタ
▲同じになってるし!
なんなのよ。つまり,動詞は(1)のようには全然決めつけられないということだ。でもまったくでたらめでもない。
これは活用形の問題でもあるし,付属語(ナイ,タ,マス,ラレルetc.)のアクセントの問題でもある。名詞も
(6) トモダチカラ トモダチ]シカ
というふうにカラとシカだとちょっと違ったりする。
……以上,もちろんもうすでに発見されていることなのだが,ではどうすればいいのかということをがんばって説明している。それなりにやられているテーマだけど,これまでとは違ったアプローチができるのでは…ということで。私の方言についてこれをやって(東京方言とかについてもやることになるのかな),修論の一部にする予定。
*1:ハ]イルやト]ールは「モドル」の仲間の変わり者。