『罪と罰』を読み始めた

昨日から。

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

まだ序盤なのだが,すでに変人ばかり。いくら酔っぱらっているからって,5ページもぶっ続けでしゃべりますかね。それと,主人公ラスコーリニコフの母親からの手紙が,「ひどく長文の手紙で,二枚の大きな便箋に細かい字がびっしり書き込んで」あったというのだが,これが17ページもある。改段落は1回だけ(たぶん原文どおり)。私の母親がこういう人でなくて本当によかった。
訳文はカラマーゾフ原卓也訳より読みやすくて助かっている。ドストエフスキーは饒舌なのである程度速読すると面白く読めると思う。カラマーゾフの亀山訳はけっこう間違いがあるとほうぼうで言われているが(「亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』を検証する」などを参照),速読に耐える(であろう)ことが作品の持つ魅力を引き出す結果になっていることは評価すべきだ。