今日の朝日新聞社説

地方のせいか,asahi.comで9月2日付となっている社説が今日載っていた。

極めて異常、無責任としか言いようがない。野党第1党に政権を引き渡せという声が出ても不思議はない。それほどの事態だ。
いま辞任すればそんな批判を浴びせられるであろうことは、首相も十分わかっていたはずだ。それなのになぜ、こんな決断を下したのか。

と厳しい調子で始まるのだが,そのあとを見ると
「衆参の多数派が逆転した「ねじれ国会」の運営は、だれが首相になっても難渋しただろう。」
とあり,冒頭と違ってそれほど批判というわけでもない感じで最後までいく。なんだろうと思ったのだが,もう一度最初をよく見ると

極めて異常、無責任としか言いようがない。野党第1党に政権を引き渡せという声が出ても不思議はない。それほどの事態だ。
いま辞任すればそんな批判を浴びせられるであろうことは、首相も十分わかっていたはずだ。それなのになぜ、こんな決断を下したのか。 (強調引用者)

そーか,社説の中の人はべつに「異常・無責任」とは思ってないよというわけか。なんじゃそりゃ。というわけで,とてもかわいかったです。
そのかわり「私の視点(15面)」の論者3人が3人とも猛烈批判だった。アウトソーシングかい。佐野眞一氏は「責任忘れた小粒な政治」という題で「政治家の小粒化」(器が小さくなった)について書いている。しかし,佐野氏がいま取材中の話題とはいえ「〔平成時代に〕松下幸之助美空ひばり手塚治虫といった国民的な希望を語れる人たちが世を去った」ことまで持ち出すのには首をかしげてしまった。